歯科インプラントにまつわる様々な情報と辛口コメントを名古屋のインプラント認定医が解説します。
インプラントに必要な腸骨移植や頚骨移植は無菌的な手術室で行われます。インプラント手術はCTを撮影して安全に行われます。インプラント画像。多種多様なインプラントが氾濫している中、より安全なインプラントを選びます。全身麻酔環境でインプラント手術を行います。インプラントが埋入されたイメージ。CT画像。多角的で正確な情報を得ることで、より安全なインプラント治療を目指します。専用トレー。高品質の器具を用いています。

インプラントよもやま話(名古屋のインプラント認定医の戯言)

私は名古屋で開業している歯科医師です。開業して20年が経ち、インプラント歴も20年となりました。当院で20年前に行ったインプラント治療は99%は現役で機能していますので、インプラント治療はブリッジや入れ歯と比較して明らかに安定度が高い治療であると実感しています。当院は現在では6000人以上の患者様を治療し、インプラントの埋入本数は年間1000本を超えるまでになりました。名古屋市内でドクター1人あたりのインプラント埋入本数はたぶん、かなり上位に入ると思います。というのは、私が使用しているノーベルバイオケアインプランント、3iインプラント、アンキロスインプラントの3大インプラントメーカーの担当セールスマンが全員そう言うからです。ちなみに私は前述した3大インプラントメーカーのインプラントは全て年間300本〜400本づつ使用しているインプラントメーカから見るとヘビーユーザーです。私は吉岡歯科医院でインプラント埋入手術を担当しているだけでなく、インプラント認定医として母校の朝日大学歯周病科において非常勤講師として歯周病科の医局員にインプラント治療の教育をしています。また、GCインプラントやCTによるコンピュータシュミレーションソフト「シンプラント」のインプラント講師として、講演教育活動をしています。

ここでは、インプラント治療について私が思うことを、いろいろ書いてみようと思います。

最初に私が院長の吉岡歯科医院の紹介ですが、吉岡歯科医院は平成元年に開業し、現在では常勤歯科医師5名、常勤歯科衛生士5名、コンシェルジェ1名の大所帯です。現在では無菌化された大学病院レベルのインプラント専用手術室を保有し、ヨシダの最新式の低被爆CTを導入しています。手術室は無菌化されているだけでなく、麻酔の余剰ガス排出回路が備わる全身麻酔が可能な手術室です。簡単な手術だけでなく、全身麻酔下における脛骨からの骨採取など大掛かりな骨移植にも対応可能な、大学病院レベルのインプラント治療が可能なインプラントセンターとして稼働中です。

ちなみに現在は安全なインプラント治療の普及啓蒙の為、インプラント治療希望者に対してCT撮影とシンプラントによる分析を無料で行っています。インプラント治療に必要な検査にかかる料金として、通常はCT撮影で2~3万円、シンプラント分析で3〜5万円程度の費用がかかるのが一般的ですが、正確なインプラント治療プランを提示する為にはどうしても必要な検査項目で、患者様の負担を最低限にする為、自腹を切って無料でおこなっています。また、精度の高いインプラント治療を行う為、当院にはライカのマイクロサージェリー用顕微鏡を保有しています。インプラント手術をする手術室ですが、当院には無菌手術室以外に2カ所のインプラント外科ブースがあり、同時に3カ所でインプラント手術が可能な設備が整っています。一般歯科治療ユニットは8台ありますが、すべてのチェアが歯科のフェラーリと言われる、ドイツKaVo社の上級ユニットです。審美部門に対しては、私の自宅の1階に専属の技工所があり、アメリカで修行した技工士など計5名の歯科技工士が在籍しています。院内ではセラミックを即日CADCAMのコンピュータテクノロジーで削りだすセレックシステムも7年前から導入しています。高度なインプラント審美治療を行うために必要なハードとソフトはすべて完備した歯科医院です。アクセスとしては名古屋駅からは4キロの立地でタクシー代は\1780円(2009年6月現在)です。あおなみ線荒子駅からは徒歩12分です。お車での来院には吉岡歯科専用駐車場が18台分あります。中部国際空港セントレアからは1時間です。

その他の細々した自己紹介は 吉岡歯科のHPへ http://www.yoshioka-dental.com
インプラント手術したその日の内に咬める歯が出来る情報サイト 即日インプラント.com http://www.sokujitu-implant.com
医師、歯科医師向け名古屋発のインプラント情報サイト インプラント業務用情報発信基地  http://www1.odn.ne.jp/implant

名古屋のインプラントセンター外観1 名古屋のインプラントセンター2

インプラント手術風景

上は当院の外観と吉岡歯科医院手術室でのインプラント手術風景です。手術室内は陽圧化された無菌手術室(クリーンルーム)で、清潔安全であるだけでなく、麻酔ガス排出装置が装備された全身麻酔に対応した手術室です。内部は最新鋭の設備が揃っており、ピエゾサージェリーが2機、インプランターが4機常時セッティングしてあります。52インチの液晶モニタが2機設置され、右のモニターには手術の映像が映し出され、左のモニターには2階のCTをリモートコントロールする画面になります。術中でも瞬時にCT撮影を行い分析することができます。インプラント手術をする上でこれ以上はない環境を整えました。

 

書きはじめたきっかけ(2003年の夏記)

当院ではインプラント治療を行うようになって20年になり、多くの人に沢山のインプラント治療をしてきました。当院にインプラント治療を希望してみえる患者さんは、自分のできる範囲内で資料を収集し、知識を得ていますが、勘違いや思い違いをしている人も多く、インプラント治療に対する誤解を解く為や、私のインプラント治療に対するスタンスを患者さんへ伝える為も含め、患者さん向けの細かいインプラント資料を作らなければ、とずっと思っていました。ところが現実的に行動に移すことはたいへんで、そんな余力があるのならインプラントの予約患者さんの手術日程をもっと早く繰り上げないと、医院がパンクしてしまうという実情もあり、なかなか実現できませんでした。ところが、2003年の夏期休暇の初日(すなわち今日8月9日土曜日)私はバリ(インドネシアにある小さい島)が大好きで、今朝からバリヘ旅立つはずでした。ところが台風10号のせいで、飛行機の離陸が8時間遅れということで名古屋空港に缶詰めになり、時間を持て余したので、鞄からコンピュータを取り出して、インプラントよもやまばなしを書くことにしたわけです。当初このインプラントよもやま話を製本して待ち合い室に置いて、患者さんに無料で配るか、コピー代の実費で買ってもらおうかと思っていましたが、ホームページにすれば製作や校正も全部自分1人でできるし、印刷する手間やコストは大変で、印刷屋より経費も安いし、患者さんにお金をいただく必要もないし、医院の宣伝になるかもしれないと思ったのでWeb上に「インプラントよもやま話」を書くことにしました。
このガルーダインドネシア航空という会社は摩訶不思議な会社で、今日も他の会社の飛行機は3時間の遅れで飛んでいるのですが、bali時間というのがあって、時間の単位が3倍くらい違うのです。2年程前にやはり、夏期休暇にバリへ行く日にbaliから飛行機が名古屋空港に到着しておらず、24時間遅れで現地へ到着したこともあるのです。バリでは腹も立たないのですが、日本で飛行機の離陸を待つ身としては、8時間遅れを空港で待機というのは、なんとかしてほしいもんです。(2003年の夏記)

その後ガルーダインドネシア航空は名古屋-デンパサール便を一度廃止しましたが、また今年復活しました。めでたし、めでたし。

 

インプラント講習会で講演中の吉岡喜久雄

インプラント講習会で講演中の吉岡喜久雄です。本日はインプラント埋入コースで実習セミナーです。

インプラント界の貴公子サーシャジョバノビッチと

インプラント界の貴公子サーシャジョバノビッチとの2ショットですが、私は内外の著名なインプラントロジストから情報を得て、最新最高の手術ができるよう、いつも研修とトレーニングを欠かしません。先週(2009年6月)はニューヨーク大学の卒後研修プログラムでデニスターナー本人から直接、現在のインプラント治療の講義を受けてきました。

 

インプラントとは

インプラントは体に埋め込む物の総称として用いられます。医療では股関節インプラントに代表される間接部のインプラントが一般的ですが、このページのインプラントというのは歯科インプラントのことで、歯を失った人が自分の歯の変わりに顎の骨の中に埋め込む、人工の歯(人工歯根)の話のことです。

インプラントフィクスチャーリプレイスインプラント

左の写真が骨内に埋め込まれるインプラント本体部分で直径4ミリ長さが12ミリ程度がスタンダードな大きさで、ネジのような形状が一般的です。右の写真は骨内に埋め込まれたインプラントに歯を作る為の土台にアバットメントと呼ばれる歯を接合する土台の写真で、インプラントが骨としっかりくっついた後にネジ止めされます。

どこのメーカーのインプラントがよいですか?

結論から先に言うと使用するインプラントの必須条件として、世界中でどこの国でもパーツが入手可能な大手企業の人気のある定番インプラントが良いです。なぜならば、あなたが今後海外で生活する可能性があるからです。事実この前フランス人の先生がインプラント治療途中の患者様を「後は頼む」と紹介されましたが、ノーベルバイオケア社(現在世界No1シェア)のスピィーデーグルービーインプラントだったので、当院にはこのインプラントに適応するアバットメントの在庫が常時あり、即日対応できました。吉岡歯科医院では現在世界No1からNo5までのインプラントを常時在庫保有し、これらインプラントに対応可能なインプラント外科補綴キットとインプラントアバットメントの在庫を持っています。日本の大学病院やインプラント治療の最高峰と言われるニューヨーク大学やチームアトランタでも主たる大メーカーのインプラントを複数ブランド揃えて使用しています。

2009年現在インプラントメーカーは世界中で50社以上有り、その多数のインプラントメーカーが複数のインプラントシステムを販売しています。一つのメーカーでも複数のインプラントシステムを販売しているという事実は、一つのシステムで全てのケースに対応することは不可能であることを意味しています。現実に業界最大大手のノーベルバイオケア社が現在世界に向けて広告宣伝しているインプラントシステムは歴史があることで有名なブローネマルクインプラントではありません。日本では未発売の全く異なる形をしたノーベルアクティブというインプラントが主力商品です。ちなみにこのインプラントシステムは歴史のあるノーベルバイオケアが開発したインプラントではなく、イスラエル製のインプラントのパテントを購入して製品化したインプラントです。私たち開業医は少ないインプラントシステムで全てのケースに対応出来ればインプラント本体もアバットメント(土台)も手術器具を最小限揃えれば良い訳で、経済的にもスペース的にも、在庫管理の手間、もろもろ大変楽な訳です。しかし私の医院(吉岡歯科医院)でも、現実的には、ノーベルバイオケア社で3システム(ブローネマルクインプラント、リプレイスインプラント、ノーベルダイレクトインプラント)を保有しており、その他にストローマン社(ITIインプラント)バイオネット社(3iインプラントで2システム)フリアデント社(アンキロスインプラント)イノバ社(エンドポアインプラント)ジーシー社(セフィオインプラント、ジェネシオインプラント)バイコン社インプラントを採用して、多くの症例に対して使い分けています。

それぞれのインプラントシステムに一長一短があり、ケースによってベストなインプラントシステムが異なるからです。

レースにおいて、コースや路面、走行時間、車、走行パターンによって各種のタイヤを使い分けるように、選択肢がないと、不利な条件で勝負をすることになり、その結果を患者様に強いることになってしまいます。

ですから、ニューヨーク大学やチームアトランタの様に、患者様の顎堤や骨の条件、即時負荷や骨移植などの多様なケースに対して大手メーカーの複数のインプラントシステムを常時行っている医院が良いと思います。

 

インプラント手術中の吉岡喜久雄

インプラント治療を行うには、インプラント手術の内容に応じた環境が必要になります。吉岡歯科医院は無菌手術室はありますが、入院設備はありません。当院に宿泊することは可能ですが、24時間ドクターを宿直させるのは無理なので、その場合は提携病院のベッドを借り、そこの病院でインプラント手術を行い入院してもらいます。上の写真は脛骨移植が必要なケースで中部労災病院のオペ室で私、吉岡喜久雄が手術しているところです。真ん中の拡大鏡をはめて執刀しているのが私で、左の横顔の男性は吉岡歯科医院の今村先生です。私は中部労災病院の嘱託医で、今村先生は病院診療所連携医なので、こうような方法がとれます。

私がインプラント治療を受けるのなら。

もし100人インプラント手術をできる先生がいるのなら必ず上位2%の先生にお願います。どの業界でも上位5%は優秀で上位2%はミスを全くしないからです。しかし、現代はブラックジャックのようにたった1人の医師がたった一人の助手の2人だけで手術をするような時代ではありません。複雑な多種多様なケースに的確に対応する為には設備と人材が揃った環境が必要です。私自身20年前はスタンドプレーでブラックジャックを気取ってインプラント手術をしていましたが、現在には通用しません。時代遅れです。

現代水準のインプラント治療を行うにはCTやシンプラントなどのインプラントシュミレーションソフト、無菌化された手術室などの設備や優秀なスタッフ、滅菌システム、インプラント経験年数、インプラント症例数、経営状態、アフターフォローをする後継者の存在など多くのポイントがクリアしていることが重要です。同じ建物を造るのにも一人の大工で作れる家とゼネコンでなければできない仕事があります。その時はたった1本の簡単なインプラント手術かもしれませんが、年数が経つと他の歯が次々と駄目になり、大掛かりなインプラント治療が必要になることがしばしばあります。インプラント治療を受けるのなら、はじめから、ゼネコンクラスの経験設備の医院でインプラント治療した方がアフターフォローを考えると無駄がなく、結局はお得だと考えています。営繕仕事がメインの歯科医師に鉄筋コンクリートの近代建築を任せるのは無謀です。

私は典型的な名古屋人です。名古屋人はリスクと後ろ指を指されることを嫌います。絶対に失敗をしない、万全を期す、無理無茶はしない、確実安全を選択します。私は特に慎重で臆病者で小心者です。リスクや冒険を嫌います。株もパチンコもしません。そういう面白くない人間なんです。私は仏が20人以上いる旧家の長男で、幼少のころから祖父から「多くの人の為になる、徳のある行動をせよ。それが家と子孫の繁栄につながる」という教育を受けてきました。要するに「私と私の家族の幸せは、私がより多くの人に対して、より多くのメリットを供給することにより成り立つ」という教育です。幼少の私は無条件で信じることを要求され、なんか「自分の幸福が欲しいのなら、他人の幸福を全力で考えよ」という発想は、違和感がありましたが、幼少の頃から洗脳され、結果としては現在では私は大変幸福な毎日を実感できる日々をおくっており、神と仏と先祖に節操なく感謝しています。また全く根拠はありませんが、この家訓は素晴らしいと信じるようになりました。幼少期の私は母親の笑顔が大好きでした。母は私が良い行いをしたり、良い成績をとるととても喜んでくれました。母親に褒められる為に小学校では勉強して、良い行い?をして、児童会長をやりました。その後、地元中学から明和高校に入学しました。もともと小学生低学年から油絵を描き続け、賞という賞を総なめした実績を持ち、ますますアートに目覚めた私は、将来は美術の教師をやりながら、世間に認められることの無い、偉大な芸術家になることを夢みましたが、美術の教師というのが採用枠がほとんどない職種と知らされ、手先が非常に器用だったので向いているかと思い、歯科医師という職業を選択しました。

名古屋人が家を建てるときは業者選定に際し、自社ビルを会社保有の土地に建てているか?にこだわります。また、会社の経営状態を調べます。後継者を調べます。その他、過去の仕事、実績など全てを評価してから依頼するかどうか決定します。

現在、歯科という業種は大変不況な業種です。当院にはインプラントを手術した医院がなくなってしまい、難民のようなインプラント患者様が沢山来院します。駅前や中心地のテナント料はたいへん高価な上、広告費をかけないと集客できないので、経営的に不安定な医院が多いのが実情です。インプラント治療は洋服やバックを購入するのとは違い、20年後、30年後も管理が必要となるのです。通いやすいなどの安易な理由でインプラント治療を受ける医院を決めるのはやめてください。20年後、30年後も医院が存在し続ける基盤が揃っている医院で治療を受けるべきです。インプラント治療のベテランになる為には、予後や経過、対処方など20年程度はかかります。つまり、歯科大学を24歳で卒業して、すぐインプラント治療を始めたとして、45歳くらいでようやく「経験豊富なインプラントドクター」となれる訳です。しかし、45歳のドクターがインプラント手術をして30年経つと75歳になっている訳です。50歳を過ぎると、目が悪くなり、長時間の難しい手術はしんどくなります。私は息子(次男)を愛知学院大学歯学部に通わせています。彼は東海高校から推薦で無試験で入学しました。現在は4年生です。息子は特待生となりましたので、おそらく卒業して歯科医師になることは十分な学力と勤勉さがあると思います。本人はインプラント治療に興味を持ち、私の後継者であることを自覚して行動しています。ちなみに、吉岡歯科医院のHPは息子の作品です。あなたのインプラントを責任もって管理できる後継者がいる医療機関を選択することが重要です。(ちなみに長男は岐阜大学の医学部の5年生です。彼は私の弟が名大出身の医師で、その影響を受けて医者の道に進みました。)

私は自分の師匠「川村貞行」という歯科医師に出会い、憧れ惚れました。今でも敬愛しています。彼は日本に「患者の為に最善を尽くす歯科医療」を説きました。「プロとしてスキルを磨き、人として高潔であれ」「患者を愛し畏敬の念で接しよ」「常に正直で誠実であれ」「努力と忍耐を尊べ」「家族を愛せよ」などなど、川村語録はありますが、傑出した歯科医師としての能力、裏表のない正直で誠実な人柄、奥様と御子息、家族を敬愛していること。全てが私の生きる指針となりました。

インプラント手術室 無菌手術室

上は吉岡歯科医院の手術室です。大学病院や総合病院の手術室を専門に手がける美和医療器機に大学病院と同じ仕様で作らせました。

通常のインプラント治療を行うだけならこれだけの設備は過剰投資ですが、サイナスリフトや頸骨採取を行うのなら必要です。

AAP(米国歯周病学会)に出展していた世界的なインプラントメーカー

シアトル風景

AAP(米国歯周病学会)というのはアメリカで一番歴史のある学会で、私は会員になって10年が経過しました。毎年秋にある年次大会に出席しています。アメリカにはAOというインプラントの学会もあり、私も会員ですが、規模的にも内容的にもAAPが世界一のインプラント学会です。

アメリカではインプラントは主に歯周病専門医が手術しています。インプラント治療は歯周病治療の延長に位置づけられているからです。インプラント治療が主体の吉岡歯科医院でも、大学の歯周病科に5年在籍したベテラン歯周病医の今村先生と神原先生がいるのも、そういう理由からです。

AAPに出展されているインプラントはFDA(米食品医薬品局)が認可しており、安全であり、世界に通用するインプラントであると考えられてます。

ちなみに日本製のインプラントはありませんでしたが、現在ジーシーインプラントが世界デビューに準備中です。以下の写真は2008年のシアトルのAAPの企業展示の様子です。上の写真はシアトル全景です。

以下の写真はAAPに出品しているインプラントメーカーのブースで、世界規模の市場に出回っているインプラントシステムです。

 

イノバ社  http://www.innovalife.com/index/innovalifeエンドポアインプラントロゴ

ここのマイナーなインプラントメーカーをトップに持ってきたのは、私自身すごく想いが強いインプラントだからです。このメーカーの主力商品のエンドポアインプラントはとにかく、患者様に対する「最小限のダメージ」で開発された最小のインプラントで、真に患者様主体のインプラント治療を提案したメーカーです。
マイナーと書きましたが、アメリカやカナダではマイナーではありません。けっこうメジャーなインプラントです。

 

現在歯科業界は吸収合併が頻繁に行われイノバ社は現在サイブロンデンタルという世界第2位の巨大歯科グループの一員となりました。上の写真は2008年9月のAAPのサイブロンデンタルの企業ブースです。今回はアストラインプラントとITIインプラントが合体したような新型インプラントを展示していました。

 

エンドポアインプラント

このインプラントはカナダの国家プロジェクトで開発された、整形外科領域での人工股関節の表面構造を応用したインプラントです。わずか5ミリの骨量で安定した結果を出すことが出来るという現在最も小さいインプラントで、吉岡歯科医院では骨が少ないケースでは積極的に使用しているインプラントです。2000 年と2001年の論文で少ない骨量で100パーセントの成功率を達成している優秀なインプラントです。このインプラントの開発メンバーであるトロント大学のデポーター教授本人に直接インプラントケースを見せてもらい、その実績に驚嘆し、10年前から吉岡歯科医院で採用しています 。  

 エンドポアインプラント2 

上の写真がエンドポアインプラントのポスターですが、天然歯の半分の歯根長のインプラントで歯を支えるというコンセプトです。

インプラントの表面は股関節インプラントや膝間接インプラントに用いられるビーズ状のチタンのつぶつぶが溶着されています。

 

ピットイージーインプラント

ピットイージーインプラントとアナトミックインプラントはドイツオラトロニクス社の製品でしたが、現在アメリカではイノバが販売しています。当然サイブロンデンタルのメンバーです。このピットイージーインプラントはノーベルバイオケア社が現在最も力を入れている新製品のノーベルアクティブインプラントに形状が酷似しています。

ピットイージーインプラント

 

アナトミックインプラント

この形状のインプラントは他にはないオリジナリティーが有ります。日本国内ではこんな形状のインプラントは見たこと有りません。

アナトミックインプラント


バイオメット社 3iインプラント 

http://www.3implant.com/english/index.cfm

3iインプラントロゴ

3iインプラント 3iインプラント

 

3iインプラントは、現在では実質世界第2位のインプラントメーカーです。そもそもはブローネマルクインプラントの成功率を高め、臨床的に使いやすくしたインプラントシステムで、Drラザーラが開発したインプラントです。1965年に発売されたノーベルファルマ社(現ノーベルバイオケア社)のブローネマルクインプラントは、インプラント表面が機械研磨表面であまり骨と結合しない性能の低いインプラントでした。上顎臼歯部でのインプラントのオッセオインテグレーション成功率は65%程度でした。3iインプラントは、このブローネマルクインプラントの骨とくっつかない表面性状を酸で処理をして骨と強固に結合する「オッセオタイト表面」に改良しました。このインプラントの表面性状は現在のほとんどメーカーのインプラントメーカーのインプラントサーフェースの基礎になっています。3iインプラントは創立者のDrラザーラが株を手放し、現在は大手バイオメットの傘下に入りました。

臨床的には現在インプラントの主流になっている骨と早期に結合しやすいラフサーフェースと呼ばれるオッセオタイト表面を1987年に発売し、全米でブレークしてから現在ではアメリカでは2位、イアタリア、スペインでは販売1位のインプラントです。このインプラントは骨移植などの高度な手術を得意とするドクターや大学関係者に好まれる傾向があります。

3iインプラントはその後プラットフォームスイッチングという概念をインプラント業界に広めました。3iインプラントはハイブリットやナノタイトなど表面構造と形状とコネクションシステムが多数有り複雑なインプラントシステムですが製品名称としては下記の種類が有ります。

ナノタイトインプラント オッセオタイトインプラント プリベールインプラント サーティンインプラント XPインプラント

3iインプラントはアメリカにおいては、ポピュラーな使いやすいインプラントのイメージですが、日本においてはジアズというマニアック集団(ちなみに私も会員です)が使用しているため、マニアックなスペシャリストが使用するインプラントというイメージが定着してしまい、少々販売面で苦戦しています。現実的にはイージーなインプラントでおすすめです。

 

今月、3iインプラントの招待でニューヨーク大学の卒後研修プログラムを受けてきました。
アメリカはノーベルと互角以上の評価を得ているインプラントブランドです。

 


デンツプライ社  

http://www.dentsply-friadent.com/en/index.htm

アンキロスインプラント

現在世界第1位の歯科商社でインプラントでは下記のアンキロスインプラント、ザイブインプラント、フリアットインプラントを販売しています。

アンキロスインプラントロゴ

  アンキロスインプラント

アンキロスインプラント吉岡歯科医院で最近積極的に仕様している インプラントです。アンキロスインプラントの一番の特徴は術後骨が吸収しないところです。この現象とシステムを3iインプラント社ではプラットフォームスイッイングと呼んでおり 、現在全てのインプラントメーカーがこの原理を応用する製品を開発しています。アンキロスインプラントはその最右翼で20年前からこの形状です。全体的な形態もノーベルバイオケアの新製品であるノーベルアクティブインプラントに酷似しており時代の最先端を20年前からクリアしていたという優れものインプラントです。ジルコニアアバットメントを最も早く製品化したのもこのアンキロスインプラントです。

アンキロスインプラント1 アンキロスインプラント2アンキロスインプラント3      

上がアンキロスインプラントが骨に埋まった状態です。このインプラントは全ての面で非常に優れたインプラントですが、インプラント先端にセルフカッティング能力が無いことと、50ニュートン以上の力で埋入しようとすると安全装置が働いてインプラント本体からマウントが外れてしまうことです。アンキロスインプラントの最大のメリットはカバースクリューがインプラント本体とスリップジョイントで接合されている為、ブローネマルクインプラントタイプのアウターヘックスインプラントで2次オペ時にしばしば経験するカバースクリュー周囲の骨が吸収しているということが全くありません。骨移植、骨造成と同時埋入インプラント手術をする場合にはベストなインプラントです。

 

エグザイブインプラント

  ザイブインプラント

ザイブインプラントはドイツ国内では非常に評価の高いのインプラントです。補綴パーツの種類も豊富で、古くからジルコニアなどの現在流行の素材を用いており、最先端をいくインプラントです。また、太さも多数用意されており、ケースを選ばないインプラントとしての評価も高いです。

 

エグザイブインプラント1             エグザイブインプラント2

 

 

フリアットインプラント

  フリアット2    

現在は無くなったインプラントシステムですが、30年程度前、日本国内でオッセオインテグレーションタイプのインプラントとして日本国内でブームを呼んだインプラントとしてブローネマルクインプタントとITIインプラントとIMZインプラントがありました。現在のインプラントシステムはネジ状のインプラントが主流ですが、IMZインプラントはネジ形状ではなくシリンダー形状といい試験管のような形をしたインプラントでした。IMZインプラントがモデルチェンジしたのがフリアットインプラントです。フリアットインプラントは先に行く程段階的に細くなり、歯根の形態を模倣したインプラントで、IMZインプラントからの乗り換えで流行りましたが、現在はアンキロスインプラントにスイッチされつつあるようです。現在インプラント埋入位置の考え方は前歯部においては、もともと歯が埋まっていた位置と同じ場所ではなく、内側に埋めることが主流ですが、当時は歯を抜いた穴に、スポッとインプラントをはめ込むような考え方でした。20年でインプラントに対する考え方や、インプラント治療のプロトコルは変貌を遂げました。   

               インプラントイメージ    フリアットインプラント   

上記の模式図がフリアットインプラントのコンセプトを物語っています。このインプラントは発売当初はトラブルが多いインプラントとしても有名でした。骨と結合が良くないインプラントとの評判でしたが、その後改良されましたが汚名の完全な払拭はできないインプラントでした。現在でも販売している現役のインプラントですが、現時点においては過去のインプラントシステムとして扱われています。 


アストラ社 アストラインプラント  

http://www.astratech.com/

アストラインプラント アストラインプラントl

 

スエーデンではポストブローネマルクインプラントです。インターナルコネクションの草分けです。日本ではOSIの原先生、伊藤先生、寺西先生の門下生が使用しています。また、このインプラントは以前はササキから購入できたので、購入経路が直販ではまずい大学病院や公的病院の口腔外科での使用から日本では広まった模様です。日本においては、ノーベルバイオケアインプラント、ストローマンインプラント、ジンマーインプラントにつづく第4位の販売実績のインプラントです。日本国内のインプラントシェアでは7.5%あり、昔の京セラインプラント、現在のJMMインプラントと同程度のシェアがあるのです。 3iインプラントやジーシーインプラントよりシェアがあるのは ブローネマルクインプラントからの乗り換えが多いのも要因かと考えます。

 

 


バイコン社 バイコンインプラント http://www.bicon.com/worldwide/bicon_jp/index.html

バイコンインプラント

バイコンインプラント

 

そもそもはストライカーが開発したインプラントで1985年から規格を変えていない老舗インプラントです。手榴弾に似た樽状のへんな形のインプラントと思う人もいるかもしれませんが、薄くて長いフィン形状(厳密に言うとネジ構造のインプラントでは無い)のインプラントは今後の主流になる予感がします。日本で最初にできたインプラントセンターの使用しているインプラントもブローネマルクインプラントからアストラインプラント、現在はバイコンインプラントにインプラントシステムを変更しています。バイコンインプラントは海外の学会でも大きなブースを構えておりなかなか盛況です。以前ニューオリンズでのAAPでは地元のケーブルテレビの1CHを朝から晩までバイコンインプラントのプロモートに使っており、さすがアメリカ発のインプラントメーカーとびっくりしました。この樽のような形状は愛嬌があります。ここのボストンのインプラントセンターには平山先生という愛知県出身の先生がいて、先日はボストンのバイコンインプラントセンターとインターネット回線で繋、インプラント手術のライブオペを見せてもらいました。

バイコンインプラント

バイコンインプラントの大きな特徴の一つにインプラント本体とアバットメント(土台)の接合がネジ止めでなく、機械的なモーステーパーによる勘合力であるということです。ネジではないのでアバットメントはインプラント本体に小さな金槌で打ち込まれて固定されます。

 


カムログ社 カムログインプラント

  http://www.camlog.com/en/ww-camlog_system.aspx

カムログインプラント カムログインプランント2 

キルシュが作ったドイツの名門インプラントです。ノーベルバイオケア社のリプレイスがこの3つのカム構造を応用したといわれています。ドイツでは主流のインプラントですがAAPでは小さいブースで寂しげでした。

 


ジンマー社 
カルシテックインプラント・スクリューベントインプラント  http://www.zimmerdental.com/zimmerDental2.asp

ジンマーオンプラント スクリューベントインプラントロゴ

ジンマー社というのは整形外科領域では巨大メーカーで股関節インプラントなども扱っています。歯科インプラントメーカーとしてもかつてはコアベントインプラントからの長い歴史がある老舗インプラントメーカーです。コアベントインプラント、スクリューベントインプラント、センタープラスなどなど名前を思い出せないくらい吸収合併を毎年繰り返し、現在では世界第4位の巨大インプラントメーカーです。ただ、今回のAAPのブースでは直径3ミリのノーベルダイレクトインプラントを彷彿させるワンピースインプラントのみの出品でした。以下の写真は2005年のAAPの時にジンマーのインプラント工場に招待された時の写真です。 

ジンマーインプラントの工場入り口

アメリカサンディエゴ近郊にあるジンマーのインプラント工場の入り口

ジンマーインプラント工場で伊藤先生と

盟友伊藤先生と

インプラント工場内部1

ジンマーインプラント工場内部(インプラントを作っているというより機械部品の工場みたいでした)

インプラント検査行程 スプラインインプラント1スプラインインプラント2

 インプラント検査行程

ジンマーはそもそも大手医科のメーカーですが、どんどん会社を吸収して大きくなった会社です、この会社が扱っているスクリューベントインプラントはそもそもはコアベントインプラントという古くからあるアメリカのインプラントメーカーの製品です。カルシテックインプラントも傘下に入れ今やノーベルバイオケアインプラント、ストローマンインプラント、3Iインプラント、デンツプライインプラントに次ぐ大手インプラントメーカーになりました。ジンマーのインプラント工場を視察に行きましたが、かつては別会社のカルシテックインプラントとスクリューベントインプラントが同一の生産ラインで製造されており、MP-1の表面処理が同じテーブルで同一の作業工程で行われていました。日本ではカルシテックインプラントというチタンインプラントならぬHA(ハイドロキシアパタイト)インプラントが大人気インプラントです。このHAインプラントの骨との結合はオッセオインテグレーションではなく、バイオインテグレーションと呼ばれています。骨質の悪い日本人にとっては神様のインプラントと崇める人もいますが、かつてあれだけ人気があったHAインプラントが世界のインプラント市場から撤退した原因を作ったのは、現カルシテックインプラント社が製造した HAインプラントの長期予後が悪かった為という歴史的事実を日本国民以外のインプラントロジストは現在でも覚えている為です。現在でもHAインプラントを主力インプラントにしているインプラントメーカーはカルシテックインプラントとバイコンインプラントだけです。3iインプラントのナノタイトインプラントもHA(ハイドロキシアパタイト)が骨を寄せやすい性質を利用したインプラントですが、 3iインプラント表面のHAは早期に吸収するのでHAインプラントではなくオッセオインテグレーションをおこすチタンインプラントです。

スクリューベントはインターナルコネクションを早くから製品化したメーカーですが、発売当初インプラントフィクスチャー自体が破折するというトラブルが頻発しました。現在はインプラント体の材質を純チタンからチタン合金に変更することによりこの問題は解決したようです。インターナルコネクションのインプラントはネジが緩みやすいというアウターヘックスコネクションの欠点を克服したかのように見えますが、リプレイスインプラントやアストラインプラントのようにインプラント本体が破折するというリスクが高くなります。また、ジンマーインプラントにはストローマンインプラントそっくりのスイスプラスインプラントというインプラントシステムがあります。3iインプラントもブローネマルクインプラントをコピーしたのですが、一流品のイメージがあり、ストローマンインプラントをコピーしたスイスプラスインプラントが二流品のイネージなのは私の偏見のせいでしょうか?日本ではジンマーに合併される以前の販売ルートで現在も販売されています。カルシテックインプラントは白鳳、スクリューベントインプラントとスイスプラスインプラントはインプラテックスが販売しています。

 


 

イムテック社 イムテックインプラント  http://www.imtec.com/demo/patientsguide1.php

イムテックインプラントロゴ

イムテックインプラント

MDIイムテックミニインプラント

現在このメーカーの主力インプラントは直径1.8ミリのミニインプラントで簡易インプラントとして、骨幅がない場合や力がかからないような義歯の維持のみの利用がメインです。今回のAAPのスチュアートフロムの講演では顎堤の幅の無い下顎前歯部に応用して、良い結果をだしているとのことでした。イムテックインプラントと同様の細いインプラントとしてはデンタータスインプラントもブースをだしていました。イムテックインプラントがパーマネントな使用を基本としていますが、このデンタータスインプラントシステムはレールを用いたテンポラリーインプラントシステムでした。私も2年ほど前AAPで購入して使用してみましたが、下顎でも大臼歯部や小臼歯部は1ヶ月で機能しなくなります。細いミニインプラントは下顎前歯部のみ、比較的安定しているインプラントと考えた方がよさそうです。

 

 


ストローマン社 ITIインプラント(ストローマンインプラント)  http://www.straumann.com/

ITIインプラント

ストローマンインプラントは世界第2位のシェアを誇るインプラントメーカーです。現在はストローマンインプラントと読んでいますが20年前はITIインプラントと読んでいました。私はこのITIインプラントからインプラントを始めました。元々は1回法インプラントとしてデビューしましたが、現在ではすぐ下のイラストのようにボーンレベルインプラントの2回法インプラントを主力商品にするようです。日本国内においては未だ1回法用のインプラントヘッドの直径が4.8ミリもある旧タイプのインプラントのみの発売(細いタイプもあるが、同様なラッパ状形態のインプラント)で、近年、ITIインプラント離れが進んでいます。日本において昔からのITIインプラント(現ストローマンインプラント)のセミナー講師達までが次々とストローマンインプラントを離れ、他のインプラントに乗り換えているのです。ストローマンインプラントが他のインプラントメーカーに乗り換えられてしまう理由として、前歯部の審美領域に使用が難しいインプラントだからというのが一番大きな理由のようです。がんばれ!ストローマンインプラント

ストローマンインプラントロゴ

上のインプラントは海外では主流となったボーンレベルのアクティブと呼ばれるインプラントですが、賞味期間の短さとバカ高い価格で悪評判のインプラントです。このインプラントは日本での発売はまだですが、薬事承認がとれてもどのくらい売れるかは謎です。下はストローマンボーンレベルインプラントの構造図ですがアンキロスインプラントそっくりです。

ストローマンインプラントITIインプラント

 

ライフコア社 ライフコアインプラント  http://www.lifecore.com/

プリマインプラント ライフコアインプラント1

現在日本では白水貿易が輸入しています。が、アメリカではキーストーン社に属し、新製品のプリマインプラントの展示しかありませんでした。消え行く宿命でしょうか?このインプラントの特徴は他のインプラントメーカーの寄せ集めのようなインプラントシステムです。ブローネマルクインプラントや3iインプラントのアバットメントは互換性があるようです。

 

 


バイオホリズン社 マエストロインプラント  

http://www.biohorizons.com/

実は現在アメリカで最も勢いのあるインプラントメーカーはここです。でも新参者のインプラントメーカーではなく、老舗インプラントメーカーです。昔からなじみのインプラントメーカーでしたが、ここ急成長の注目インプラントとなりました。企業主催の講演でもピコスとマイロンネービンスをとりこみ怖い物無しという勢いです。普通のインプラントはインプラント本体にアバットメントを連結後荷重を掛けると、インプラント頚部の骨が1.5ミリほど皿状に吸収します。現在このインプラント頚部の骨吸収を防ぐ手だてとしてプラットフォームスイッチングと呼ばれる方法があります。3iインプラント、アンキロスインプラント、アストラインプラント、バイコンインプラントが応用している方法ですが、インプラント本体の頚部直径より、細いネックのアバットメントを装着することにより、安定した結合組織のバンドを作り、インプラント頚部付近の骨吸収を防ぐというシステムです。しかしながら、この方法は通常サイズのアバットメントを使用する場合にはそれ以上に太い頚部を持ったインプラントを使用する必要があり、骨幅の狭い前歯部の使用には限界があります。そこで、通常サイズのインプラントを使用し、細いサイズのアバットメントを使用すると今度は強度的にリスクが高くなってしまうのです。

このインプラントは骨と良くくっつくレーザーエッチングされたインプラント表面構造により、プラットフォームスイッチングをしなくてもインプラント頚部の骨が落ちません。これが本当に長期に安定するのなら、まさに新時代のインプラントです。日本ではこのバイオホリズン社のインプラントはカイマンデンタルが扱っています。

バイオホリゾンインプラント マエストロインプラント

  

ノーベルバイオケア社 

http://www.nobelbiocare.com/us/default.htm

世界最大のインプラントメーカーでジョンソン&ジョンソンに買収されるという噂で持ち切りです。

現代インプラントの基礎と言われるブローネマルクインプラントを作り出したのはこのメーカーです。前CEOのパメラの強引な手法が災いし、近年インプラント学会がインプラントメーカー主導によりインプラント業界全体を支配する傾向が強すぎるという悪い評判の火種はこのインプラントメーカーです。インプラント業界のマイクロソフトです。ただ、新時代を作るという点ではぴか1で、ノバムシステムやノーベルダイレクトの様に完成度が低いインプラントシステムを販売し、事実上撤退しているインプラントシステムも多々あります。最近タイユナイト表面がインプラント周囲炎を引き起こしやすい、とか、ノーベルガイドによる即時補綴は15パーセントはうまくいかない、などインプラント業界のトップ企業には似つかわしくない話題が多いメーカーです。ノーベルガイドはシンプラントの特許を侵害していると訴訟中でもあります。

ノーベルアクティブインプラント

商品としては、ブローネマルクインプラント リプレイスインプラント ノーベルダイレクトインプラントがありましたが、
スピーディーインプラント グルービーインプラント ショーティーインプラントが加わりました。

このメーカーが作る他のメーカーには無いインプラントシステムとしてザイゴマインプラントと呼ばれる長さが50ミリ程度ある頬骨に即時負荷をかけるタイプのインプラントもあります。

リプレイスインプラント     ノーベルアクティブインプラント      ノーベルバイオケアインプラント 

左上の写真はイスラエルで開発されたノーベルアクティブです。まだ、長期経過の論文は出ていませんが、現代のインプラントのトレンドを全てつぎ込んだようなインプラントです。右上の写真はリプレイスインプラントですがステリオスインプラントのボディーにカムログインプラントのアバットメントという良いところは全ていただきのインプラントメーカーです。よそのインプラントの良いところを利用することは悪いことばかりではありませんが、反面ブローネマルクシステムの歴史を強調するのは卑怯なような気もします。

現在では泣く子も黙るノーベルバイオケア社ですが昔はノーベルファルマ社と言っていました。このころは骨との結合の悪いインプラントで、インプラントのデリバリーシステムもなっていない、常時欠品だらけのインプラントメーカーでした。このノーベルファルマ社のインプランターDEC100とトルクコントローラーがある歯科医院は老舗のインプラントロジストです。なんだかんだといっても世界最大シェアを誇る巨大インプラントメーカーで無視することはできません。早く日本でもノーベルアクティブインプラントを日本で発売して欲しいです。

ノーベルスピーディーインプラント

ちなみに、スピィーディーグルービー、スピィーデイーリプレイス、スピーディーショーティーが発売になり早速使用してみました。
2ミリのパイロットドリルだけでスピーディーは骨に入っていきますが、調子に乗っていると骨が割れますので要注意!

 

 


SPIインプラント  

http://www.aspac-co.co.jp/

日本ではモリタが輸入販売しているインプラントです。最強のインプラントと鳴り物入りの発売でした、残念ながら最近ではあまり人気はないようです。

どうもモリタがからむと販売不振になるジンクスがあるような気がします。

SPIインプラント

 

 

AAPへ行くと、遊びじゃなくて仕事に行ったことを従業員と計理士にアピールする為に、看板の前で写真を撮影します。

インプラント学会

当時絶好調の私は名古屋のインプラント専門医と称し、AAPの看板の前で偉そうに記念撮影中の吉岡喜久雄です。
この時は2005年サンディエゴのAAP会場で当時45歳です。3年前です。

 

吉岡喜久雄

上の写真は昨年2008年のシアトルAAP(アメリカ歯周病学会)での48歳の私です。
上の2005年当時と比較すると、3年でかなり太り老け、自分の容貌にがっかりしました。インプラントのことはようやく最近分かってきたというのが本音です。肉体的なピークを通り越したところに、真実が見えてくるというところです。インプラントの本場アメリカでも現在の吉岡歯科医院は世界最高のインプラントセンターとしてなんの遜色ないレベルだと自負しています。